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クラス Finance

Finance クラスは BIRT で提供される JavaScript クラスであり、さまざまな一般的ビジネス計算の実行に使用できる静的な財務関数のセットを提供します。 財務上の値は、浮動小数点の値として表されます。 アプリケーションではこのクラスのインスタンスを作成できません。

Finance.ddb

この関数は、倍額定率法を使用して、所与の単一の期間における資産の減価償却を戻します。 倍額定率法は加速する減価償却の方法であり、課金が期間中一定である定額償却法 (SLN) よりも固定資産の耐用年数の初期の年度における減価償却の課金が高く、税金を節約できます。

この関数は、単一の期間に対する減価償却に以下の式を使用します。

減価償却 = (( initialCost - totalDepreciationFromPriorPeriods) * 2) /
assetLifespan 

以下の規則が適用されます。

構文

ddb( initialCost, salvageValue, assetLifespan, singlePeriod )

引数

以下の例では、$1400 で購入された新規の機械の初年度の減価償却を、$200 の残存価額、および予定耐用年数 10 年で倍額定率法を使用して計算しています。 結果 ($280) は、以下の変数 Year1Deprec に代入されます。

Year1Deprec = Finance.ddb(1400, 200, 10, 1)  

関連事項

Finance.sln 関数

Finance.syd 関数

Finance.fv

この関数は、定期の定額支払い、および一定利率を基にした年賦金の将来の価値を戻します。 年賦金とは、一定の期間にわたり定額で支払われる、一連の金銭支払です。 年賦金には、毎月の貯蓄プランなどの投資、および住宅抵当などのローンなどがあります。 年賦金の将来価値は、最後の支払終了後の金銭残高です。

例えば、子供の教育資金として 18 年後に目標の $75,000 が支払われる貯蓄プランをセットアップする場合、そのプランの将来価値は $75,000 です。

または、$11,000 のローンを組む場合、それが典型的なローンであれば、そのローンの将来価値は $0.00 です。

以下の規則が適用されます。

構文

fv( ratePerPeriod, numberPayPeriods, eachPmt, presentValue, whenDue )

引数

以下の例では、娘が誕生したので、その娘のために貯蓄口座に $10,000 預金したと仮定します。 その口座に日率 5.7% の複利で支払われた場合、18 歳の大学生のときにはいくらになっているでしょうか。 答えは $27,896.60 であり、以下の変数 TotalValue に代入されます。

TotalValue = Finance.fv(0.057/365, 18*365, 0, -10000, 1)  

以下の例は、上記の例とほとんど同じです。 ただし、この例では、日率ではなく月間の複利であると仮定し、追加で月間 $55 を口座に預金することを決定しています。 この場合、以下のように TotalValue に代入される将来価値は $48,575.82 です。

TotalValue = Finance.fv(0.057/12, 18*12, -55, -10000, 1)  

関連事項

Finance.ipmt 関数

Finance.nper 関数

Finance.pmt 関数

Finance.ppmt 関数

Finance.pv 関数

Finance.rate 関数

Finance.ipmt

定期の定額支払い、および一定利率を基にした所与の期間の年賦金に対する支払い利子を戻します。 年賦金とは、一定の期間にわたり定額で支払われる、一連の金銭支払です。 年賦金には、毎月の貯蓄プランなどの投資や、住宅抵当などのローンなどがあります。 それぞれの支払いは、元金と利子の 2 つの部分で構成されています。 iPmt は、その支払いの利子部分を戻します。

以下の規則が適用されます。

構文

ipmt( ratePerPeriod, singlePeriod, numberPayPeriods, presentValue, futureValue, whenDue )

引数

以下の例では、年率 11.5% で 36 カ月の $20,000 のローンにおいて、各月の初日に毎月の支払いを行うと仮定します。 5 回目の支払いにおける利子はいくらでしょうか。 答えは $171.83 であり、以下の Interest5 に代入されます。

Interest5 = Finance.ipmt(.115/12, 5, 36, -20000, 0, 1)  

関連事項

Finance.fv 関数

Finance.nper 関数

Finance.pmt 関数

Finance.ppmt 関数

Finance.pv 関数

Finance.rate 関数

Finance.irr

この関数は、既存の配列内の一連の定期的キャッシュ・フロー、支払い、および受け取りに対する内部戻り率を戻します。 内部戻り率は、定期的間隔で発生する支払いおよび受け取りで構成される投資に対する利率です。 各期間のキャッシュ・フローは、年賦金とは異なり、定数にする必要はありません。

IRR は、正味現在価値の関数 (NPV) と緊密に関係していて、IRR により計算される戻り率は、ゼロの正味現在価値に該当する利率です。 IRR は、反復して計算されます。 <開始推定値>の値で開始し、結果が 0.00001 パーセント以内の精度になるまで計算が反復されます。 20 回反復しても結果を決定できない場合、関数は失敗します。

以下の規則が適用されます。

以下のヒントが役に立ちます。

構文

irr( cashArray, startingGuess )

引数

以下の例では、一連のキャッシュ・フローの値が配列 myArray に代入されていると仮定します。 内部戻り率は、以下の変数 IRRValue に代入されます。

IRRValue = Finance.irr( myArray, .1 ) 

関連事項

Finance.mirr 関数

Finance.npv 関数

Finance.rate 関数

Finance.mirr

この関数は、既存の配列内の一連の定期的キャッシュ・フロー、または支払いおよび受け取りに対する変更済み内部戻り率を戻します。 変更済み内部戻り率は、支払いおよび受け取りが異なる率で融資された場合の内部戻り率 (IRR) です。 MIRR では、投資のコスト、すなわち financeRate、および金銭の再投資で受け取る利率、すなわち reinvestmentRate の両方が考慮されます。

以下の規則が適用されます。

MIRR は配列内の値の順序を使用して支払いおよび受け取りの順序を解釈するため、支払いおよび受け取りの金額は必ず正しい順序で入力してください。

構文

mirr( cashArray, financeRate, reinvestmentRate )

引数

以下の例では、一連のキャッシュ・フローの値が配列 myArray に代入されていると仮定します。 融資で支払う利率が 12% であり、収入で獲得する率が 11.5% である場合、変更済み内部戻り率は何になるでしょうか。 答えは、以下の変数 MIRRValue に代入されます。

MIRRValue = Finance.mirr( myArray, 0.12, 0.115 )   

関連事項

Finance.irr 関数

Finance.rate 関数

Finance.nper

定期、定額支払い、および一定利率を基にした年賦金の期間数を戻します。 年賦金とは、一定の期間にわたり定額で支払われる、一連の金銭支払です。 年賦金には、毎月の貯蓄プランなどの投資や、住宅抵当などのローンなどがあります。

以下の規則が適用されます。

構文

nper( ratePerPeriod, eachPmt, presentValue, futureValue, whenDue )

引数

以下の例では、年率 11.5% の $20,000 のローンにおいて、各月の初日に毎月の支払いを行うと仮定します。 各支払が $653.26 である場合は、このローンの支払が完了するまで何回支払う必要があるでしょうか。 答えは 36 であり、以下の変数 NumPeriods に代入されます。

NumPeriods = Finance.nper(.115/12, -653.26, 20000, 0, 1) 

関連事項

Finance.fv 関数

Finance.ipmt 関数

Finance.pmt 関数

Finance.ppmt 関数

Finance.pv 関数

Finance.rate 関数

Finance.npv

この関数は、所与の利率における正および負の両方の変動する一連の周期的キャッシュ・フローの正味現在価値を戻します。 PV が一連の定額支払の現在価値を決定する一方で、NPV は一連の変動する支払に対して同様のことを実行します。 正味現在価値とは、ある投資に関連するすべての将来のキャッシュ・フローからすべての初期コストを引いた、本日の金額です。 言い換えると、ある一時払い金額が銀行に本日預金され、対象のキャッシュ・フロー・ストリームでの意図と同じ期間据え置いて、所与の「利率」で利子が生じた場合の、その一連のキャッシュ・フローと同じ利益または損失を戻す、その金銭の一時払い金額です。

以下の規則が適用されます。

NPV は配列内の値の順序を使用して支払いおよび受け取りの順序を解釈するため、支払いおよび受け取りの金額は必ず正しい順序で入力してください。

構文

npv( rate, cashArray )

引数

以下の例では、一連のキャッシュ・フローの値が配列 myArray に代入されていて、利率が 11% であると仮定します。 正味現在価値はいくらになるでしょうか。 答えは、以下の変数 NetPValue に代入されます。

NetPValue = Finance.npv( .11, MyArray )  

Finance.percent

この関数は、2 つの数値のパーセンテージを計算します。 この関数では、パーセントの計算に関連する 2 つの主要ハウスキーピング・タスク、分子におけるゼロの処理、および NULL 値の処理を取り扱います。

構文

percent( denom, num, valueIfZero )

引数

以下を戻します。

pct = Finance.percent( 20, 50 ) // returns 40 
pct = Finance.percent( 20, 0 ) // returns 0 

Finance.pmt

定期、定額支払い、および一定利率を基にした年賦金の支払いを戻します。 年賦金とは、一定の期間にわたり定額で支払われる、一連の金銭支払です。 年賦金には、毎月の貯蓄プランなどの投資や、住宅抵当などのローンなどがあります。

以下の規則が適用されます。

構文

pmt( ratePerPeriod, numberPayPeriods, presentValue, futureValue, whenDue )

引数

以下の例では、年率 11.5% で 36 カ月の $20,000 のローンにおいて、各月の初日に毎月の支払いを行うと仮定します。 各回の支払いはいくらになるでしょうか。 答えは $653.26 であり、以下の PaymentAmt に代入されます。

PaymentAmt = Finance.pmt(.115/12, 36, -20000, 0, 1)  

関連事項

Finance.fv 関数

Finance.ipmt 関数

Finance.nper 関数

Finance.ppmt 関数

Finance.pv 関数

Finance.rate 関数

Finance.ppmt

定期の定額支払い、および一定利率を基にした所与の期間の年賦金に対する元金支払いを戻します。 年賦金とは、一定の期間にわたり定額で支払われる、一連の金銭支払です。 年賦金には、毎月の貯蓄プランなどの投資や、住宅抵当などのローンなどがあります。 年賦金における各支払いは、2 つの要素、元金および利子で構成されています。 ppmt は、その支払いの元金部分を戻します。

以下の規則が適用されます。

構文

ppmt( ratePerPeriod, singlePeriod, numberPayPeriods, presentValue, futureValue, whenDue )

引数

以下の例では、年率 11.5% で 36 カ月の $20,000 のローンにおいて、各月の初日に毎月の支払いを行うと仮定します。 5 回目の支払いにおける元金はいくらでしょうか。 答えは $481.43 であり、以下の Principal5 に代入されます。

Principal5 = Finance.ppmt(.115/12, 5, 36, -20000, 0, 1)  

関連事項

Finance.fv 関数

Finance.ipmt 関数

Finance.nper 関数

Finance.pmt 関数

Finance.pv 関数

Finance.rate 関数

Finance.pv

この関数は、定期、将来支払われる定額支払い、および一定利率を基にした年賦金の現在の価値を戻します。 年賦金とは、一定の期間にわたり定額で支払われる、一連の金銭支払です。 年賦金には、毎月の貯蓄プランなどの投資や、住宅抵当などのローンなどがあります。 現在の価値は、年賦金として構成された将来の支払いの、または連続した支払いの本日の価値です。

例えば、本日、銀行に $23.94 預金し、年率 10% の複利で 15 年間据え置いた場合、最後には約 $100 になります。 このように、その $100 の現在価値は、約 $23.94 です。

以下の規則が適用されます。

構文

pv( ratePerPeriod, numberPayPeriods, eachPmt, futureValue, whenDue )

引数

以下の例では、額面価格が $1000 の社債の購入を検討していると仮定します。 この社債では $100 の年次クーポンを支払い、15 年で満期になり、次のクーポンは 1 年の終わりに支払われます。 同等の債券の満期利回りは 12.5% です。 この社債の適正価格、つまりその現在価値はいくらでしょうか。 答えは $834.18 であり、以下の変数 PresentValue に代入されます。

PresentValue = Finance.pv(.125, 15, 100, 1000, 0)  

以下の例では、宝くじに当選したと仮定しています。 当選金額は $10,000,000 であり、本日から年度が開始される 20 年間の分割払いで、年間 $500,000 を受け取ります。 年間の複利の利率が 9.5% である場合、この宝くじの本日の価値はいくらになるでしょうか。 答えは $4,406,191.06 であり、以下の PresentValue に代入されます。

PresentValue = Finance.pv(.095, 20, 50000,10000000, 0)  

以下の例では、3 年間の間に $11,000 の貯蓄をすると仮定しています。 年率が 10.5% で毎月 $325 貯蓄し、各月の初日に支払うとすると、目標を達成するために必要な口座の開始金額はいくらでしょうか。 答えは $2,048.06 であり、以下の StartValue に代入されます。 eachPmt は支払金額を表すため、負の数値で表現されていることに注意してください。

StartValue = Finance.pv(.105/12, 3*12, -325, 11000, 1)  

関連事項

Finance.fv 関数

Finance.ipmt 関数

Finance.nper 関数

Finance.pmt 関数

Finance.ppmt 関数

Finance.rate 関数

Finance.rate

この関数は、年賦金の期間ごとの利率を戻します。 年賦金とは、一定の期間にわたり定額で支払われる、一連の金銭支払です。 年賦金には、毎月の貯蓄プランなどの投資や、住宅抵当などのローンなどがあります。

Rate は、反復する年賦金の利率を計算します。 startingGuess に値で開始し、結果が 0.00001 パーセント以内の精度になるまで計算が反復されます。 20 回反復しても結果を決定できない場合、関数は失敗します。

以下の規則が適用されます。

以下のヒントが役に立ちます。

構文

rate( numberPayPeriods, eachPmt, presentValue, futureValue, whenDue, startingGuess )

引数

以下の例では、$20,000 のローンを組み、3 年間の間支払いを続けると仮定しています。 毎月の支払いが $653.26 であり、各月の初日に支払うとすると、支払いの利率 (年率) はどれくらいになるでしょうか。 答えは .115 または 11.5% であり、以下の変数 InterestRate に代入されます。 Rate の戻り値は 12 倍にして年率にする必要があることに注意してください。

InterestRate = Finance.rate(3*12, -653.26, 20000, 0, 1, .1) * 12  

関連事項

Finance.fv 関数

Finance.ipmt 関数

Finance.nper 関数

Finance.pmt 関数

Finance.ppmt 関数

Finance.pv 関数

Finance.sln

この関数は、単一の期間における資産の定額償却を戻します。 定額償却は、固定資産を減価償却する、最も古い単純な方法です。 その資産の評価残余価値より低い帳簿価額を使用し、その資産の耐用年数の各期間で均等に差額を割り振ります。 この手順を使用すると、所得税を計算する前の所得に対して課金する年間の減価償却費用が均等になります。 すべての引数は、正数にする必要があります。

構文

sln( initialCost, salvageValue, assetLifespan )

引数

以下の例では、$1400 で購入された新規の機械の減価償却を、$200 の残存価額、および予定耐用年数 10 年で定額法を使用して計算しています。 結果の年間 $120 は、以下の AnnualDeprec に代入されます。

AnnualDeprec = Finance.sln(1400, 200, 10)  

関連事項

Finance.ddb 関数

Finance.syd 関数

Finance.syd

この関数は、指定した期間における資産の算術級数法減価償却を戻します。 算術級数法は加速する減価償却の方法であり、課金が期間中一定である定額償却法 (SLN) よりも、固定資産の耐用年数の初期の年度における減価償却の課金が高く、税金を節約できます。

この関数は、耐用年数の各年の数字の合計を反転したスケールの減価償却に基づいています。 例えば、その資産の耐用年数が 4 年である場合は、4、3、2、1 の各数字が加算されて 10 になります。 初年度の SYD は、その資産の償却可能金額の 10 分の 4、または残存価額より低い金額になります。 2 年目のレートは 10 分の 3 になり、それ以降も同様です。

以下の規則が適用されます。

構文

syd( initialCost, salvageValue, assetLifespan, singlePeriod )

引数

以下の例では、$1400 で購入された新規の機械の初年度の減価償却を、$200 の残存価額、および予定耐用年数 10 年で算術級数法を使用して計算しています。 結果の $218.18 は、以下の Year1Deprec に代入されます。

Year1Deprec = Finance.syd(1400, 200, 10, 1)  

注記:

以下の例では、同じ資産に対する耐用年数の 2 年目の減価償却を計算しています。 結果の $196.36 は、以下の Year2Deprec に代入されます。

Year2Deprec = Finance.syd(1400, 200, 10, 2)  

注記:

関連事項

Finance.ddb 関数

Finance.sln 関数


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