BIRT スクリプトの概要
Eclipse ワークベンチを使用して BIRT レポートを作成する場合は、Java または JavaScript のいずれかでカスタム・イベント・ハンドラーを作成できます。
Eclipse RCP を使用して BIRT レポートを作成する場合は、JavaScript イベント・ハンドラーのみを作成できます。
Java または JavaScript のいずれを使用しても、作成可能なイベント・ハンドラーのセットは同一です。
Java および JavaScript の選択
イベント・ハンドラーを作成する場合、Java および JavaScript の両方に利点および欠点があります。
この 2 つの言語のいずれか一方のみに精通している開発者の場合、理解している言語を使用することが明らかに有利ですが、その他の場合は、レポートの要件によってどちらが有利であるのかが左右されます。
イベント・ハンドラーの作成に JavaScript を使用する利点は、以下のとおりです。
- 特定のイベント・ハンドラーに対する単純なスクリプトの追加が簡単
レポートへの JavaScript イベント・ハンドラーの追加は、Java イベント・ハンドラーの追加よりも簡単です。
JavaScript イベント・ハンドラーを作成する場合は、Eclipse に Java 環境を作成する必要がなく、Eclipse の Java 開発プロセスを学習する必要もありません。
パッケージの指定やインターフェースの実装が必要なく、作成するイベント・ハンドラーのパラメーターを確認する必要もありません。
JavaScript イベント・ハンドラーを追加するには、ドロップダウン・リストからイベント・ハンドラーの名前を選択してから、「スクリプト」タブにそのイベント・ハンドラーのコードを入力します。
- より単純な言語構造、自由度の高いタイプ入力、および限定度の低い言語規則
JavaScript は、Java よりも言語構造が単純で、タイプ入力の自由度が高く、言語規則の限定度が低いため、コード化の要求が少なくて済みます。
イベント・ハンドラーの作成に Java を使用する利点は、以下のとおりです。
- Eclipse Java 開発環境の使用可能性
Eclipse Java 開発環境は非常に強力であり、自動補完、コンテキスト・ヘルプ、キーボード・ショートカット、およびパラメーター・ヒントなどの多数の機能が組み込まれています。
- イベント・ハンドラーの検索および表示が簡単
レポート用のすべての Java イベント・ハンドラーは、簡単に表示可能な Java ファイル内に存在します。
対照的に、JavaScript イベント・ハンドラーはそのデザインに埋め込まれ、同時に表示できるのは 1 つのハンドラーのみです。
- 内蔵デバッガーへのアクセス
内蔵デバッガーは Java イベント・ハンドラーのみをサポートし、JavaScript イベント・ハンドラーはサポートされません。
イベント・ハンドラーの作成に Java および JavaScript の両方を使用
すべてのイベント・ハンドラーを単一の言語で作成するように制限されてはいません。
一部を Java で作成し、残りを JavaScript で作成することが可能です。
同一のイベントに対し Java および JavaScript の両方のイベント・ハンドラーがある場合、BIRT は JavaScript ハンドラーを使用します。
